私達の足爪は体を支えて安定させる役割があります。
また歩く時には足の指先が蹴りだす力を爪がうまく伝えています。
つまり爪は、私たち人間の基本姿勢、立つ、歩くという基本動作の要として、
力のバランスをとる役割を果たしているのです。
では、高齢になると爪はどうなっていくのでしょうか?
高齢になると、全身が乾燥していくように爪もまた乾燥していきます。
乾燥すると爪は硬く、厚くなります。
また新陳代謝が悪くなるので、爪もあまり伸びなくなりますが、
伸びないからといって切らないで放っておくとさらに切りにくくなり、
割れやすくなります。
こうした爪の変化により、身体のバランスも変わってきます。
立ったり歩いたりするとき、足指がすべて地面に着いた状態が正常なのですが、
指が地面に着かなくなるのです。
特に小指の爪はもともと小さいものですが、
切り過ぎてだんだんなくなってしまうこともよくあります。
すると完全に小指は地面に着かなくなります。
また爪が厚くなることで、足に力を入れにくくなったり、
靴にあたって痛みが出たりする場合もあります。
これらの症状が悪化すると、歩行が困難になり転倒の危険も大きくなってきます。
手は日ごろよく目に入るので、異変があると気がつきやすいものですが、
足に注意を払っている人はあまりいないのではないでしょうか。
高齢者の足にもっと注意をしてみてください!
歩き方が変わっていませんか?
膝が痛くて歩けないのは、足裏のバランスが崩れたことや、
爪の異常やタコが原因だったということもあります。
足に注目すると隠れていた病気の発見にもつながるかもしれません。
もっと「立つ」・「歩く」という動作の要である足をいたわってあげましょう。
フットケアの基本は、足の皮膚と爪を日頃から観察、チェックしておくことです。