加齢性難聴は、音を電気信号に変える内耳の感覚細胞が
年齢により減少していくために生じるといわれています。
症状としては、年齢とともに音が聞こえづらくなります。
一般的には、高い音から聞こえが悪くなります。
この高い音は体温計の音のような電子音なので、
初期にはあまり聞こえにくさを自覚することはありません。
しかし、徐々に会話や日常生活で使う音の高さの聞こえも悪くなるので、
難聴を自覚することが増えていきます。
さらに、難聴により脳への電気信号が減ることで脳が興奮し、
ジージー、キーンといった音に代表される耳鳴りを自覚することもあります。
聴力検査が必要です。
ヘッドホンで音の高さごとの聞き取りのレベルを測定し、
難聴の程度を評価します。
治療方法としては、残念ながら一度失われてしまった
内耳の感覚細胞を再び元に戻す方法はないのが現状です。
しかし、補聴器を使うことで、生活に必要な音を
聞き取れるようにすることは可能です。
静かなことに慣れてしまった脳が補聴器の音に慣れるのは大変ですが、
近年「聴覚リハビリ」が注目を集めています。
医師の指導のもと、3カ月補聴器を使い続けることで
難聴になってしまった脳をトレーニングし、
最終的に脳が音に慣れることで、
うるさくなく聞き取れるようになるという治療法です。