介護うつになってしまったら、どうすれば良いでしょうか?
今回は治療法についてご紹介します。
うつ病の症状が続いたときは、心療内科や精神科を受診することが望ましいですが、
介護者本人が受診を嫌がるようであれば、まずは家族から医師に相談し、
対応してもらうと良いでしょう。
介護うつの治療法として代表的なものには、「休養」「薬物療法」「精神療法」の3種類があります。
休養とは、介護の現場から離れることです。
被介護者に迷惑をかけるのではないかという葛藤を覚えるかもしれませんが、
介護者が健康であってこその介護と思い、しっかり休むことが重要です。
何日か離れる期間はショートステイを利用する方法があります。
ショートステイは事前予約が必要で、すぐ利用するのは難しいため、
利用日が決まるまでの期間は家族や親せきら信頼できる人を頼るのがいいでしょう。
また、薬物療法が望ましいと医師が判断した場合は、抗うつ薬を使います。
うつ病の人は物事を悲観しやすくなりますが、
それは脳内の神経伝達物質である「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の働きが
低下することが影響していると考えられています。
そこで、神経伝達物質の働きを促す効果がある抗うつ薬を処方します。
抗うつ薬は効果が現れるまでに2~3週間、薬によっては3~4週間程度かかります。
頭痛、倦怠感、便秘・下痢、口の渇き、眠気、吐き気・嘔吐などの副作用がありますが、
人によって症状は異なります。
最後、精神療法です。
精神療法には、主に「認知療法」と「行動療法」があります。
まずカウンセリングによって患者と一緒に問題解決を探ります。
認知療法では、カウンセリングの結果をもとに、物事の受け止め方や思考方法を補正していきます。
一方、行動療法では、ある体験が体調に影響しているパターンを修正していきます。
例えば、「車酔い」という条件付けがあると、ただ車に乗っただけで、
まだ走り出さないうちから気分が悪くなる人がいますが、
「車に乗っただけで酔うものではない」というように条件を修正し改善を図っていきます。
最近では、認知療法と行動療法を融合し、「認知行動療法」として治療する例もあります。
いずいれにしましても、早目に受診される事で早期に対処法も考えられると思います♪