補聴器の上手な使い方
補聴器を快適に使うには、メンテナンスや販売店のフォーローが不可欠です。
すでに補聴器をお使いの方に、賢い使い方をご紹介します。
◆お店のアフターサービス徹底活用
補聴器の点検や掃除、「きこえ」の調整のために、定期的に販売店へお持ちください。
→ 補聴器のメンテナンス
毎日使う補聴器は、定期的なメンテナンスが不可欠。
耳あな型補聴器では特に、耳あかなどが補聴器の音の出るあなに詰まると、「きこえ」が悪くなります。
補聴器は精密機器ですので、使用頻度にもよりますが、三ヶ月に一度は補聴器販売店でお掃除をしてもらい、
2年に1度は分解清掃(オーバーホール)を依頼されることをおすすめします。
また、販売店では耳あか防止チップやスポンジなどの交換も行っています。
→ 「きこえ」のアドバイス
補聴器は使い始めてから慣れるまで、ある程度の時間と訓練を要します。
困ったことや不安なことがありましたら販売店にご相談してみてください。
また、補聴器をながくお使いの方でも、体調や聴力の変化、使用環境など様々な原因で「きこえ」が変化することも
あります。
その場合、販売店では音質の再調整を行ったり、耳鼻科医の診断などを含む適切なアドバイスをいたします。
→ デジタル補聴器の音質調整
デジタル補聴器は、音質を利用者の「きこえ」に合わせることで真価を発揮。
お客様の聴力や使用環境に合わせて音質を再調整することで、会話の聞きやすい優れた「きこえ」を保てます。
◆補聴器長持ち、簡単お手入れ
補聴器は精密機器。基本的には販売店でのメンテナンスをおすすめしますが、ご自宅でもできる
お手入れがあります。
→ 補聴器の保管方法
補聴器にとって湿気は大敵。使用しないときは、「電池を取り外して」乾燥ケースにしまってください。
空気電池をいっしょに乾燥ケースに入れて保管すると、電池が消耗してしまいます。
→ 機種別のお手入れ方法
お手入れの方法は機種ごとに異なりますので、詳しくは補聴器の取扱説明書をご覧ください。
・耳あな型
音の出るあなの部分にたまった耳垢を専用のブラシなどで落としてください。
また、空気電池のシールをはがしたとき、のりが残っていないかをしっかり確認してください。
・耳かけ型
イヤモールドや耳栓に汚れや耳あかが詰まっていないかチェック。
補聴器本体のフック(耳にかける部分)の汚れをアルコールを浸した綿などで除去してください。
また、チューブ(本体から出ている管)に溜まった水滴や、夏場の汗をこまめにふき取ってください。
・ポケット型
イヤモールドや耳栓に汚れや耳あかが詰まっていないかチェック。
本体のマイク部の汚れやほこりもブラシで除去してください。
・イヤモールドや耳栓
まず、イヤモールドや耳栓を本体から取り外します。
次に中性洗剤を入れたぬるま湯に浸し、爪楊枝などの細い棒で清掃してください。
◆補聴器の空気電池について
耳あな型や耳かけ型の補聴器で使用する空気電池は使い方が特殊。
→ 空気電池のシールについて
補聴器の空気電池は空気中の酸素を使って発電する電池。
シールをはがすことで、電池の空気あなから酸素が取り込まれ機能します。
また、空気電池は一度シールを剥がすと放電が始まり、使わなくても消耗。
使用しない時に最初に貼ってあったシールを貼れば電池の劣化を抑えることができ、長持ちさせることができます。
ただし、他の粘着テープは不具合の原因になることがあるため使用しないでください。
→ 冬場の賢い使い方
冬は気温が低いため、電池にとっては厳しい使用環境。
また空気電池の特性上、二酸化炭素の影響も受けやすいため、気をつけないと通常よりも早く消耗することがあります。
空気電池を賢く使って補聴器の性能を活かしましょう。
→ 石油ストーブに注意!
狭い部屋に大勢の人がいたり、閉めきった部屋で石油ストーブなどを使うと、空気中の二酸化炭素の濃度が増加します。
空気電池は二酸化炭素により劣化しやすいので、換気を十分に行うことが大切です。
気温が低いところでは、電池本来の性能が発揮できません。体温などで電池を暖めてからお使いください。
◆使用済みの空気電池は?
使用済みの空気電池はお求めになった販売店にお持ちください。電池メーカーに送ってリサイクルします。
また、補聴器販売店のほか、電器店、時計店、カメラ店などのボタン電池回収箱もご活用ください。